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有用性の高いエックス線検査をめざして

歯科放射線学 原田 卓哉 教授

研究内容

歯科用コーンビームCTは今世紀初頭に発表され、3次元表示や画像再構成(方向や断面を変えて画像を作り直すこと)が可能なことから急速に普及が進んでおります。当初は単独機が開発されていましたが、現在ではパノラマエックス線撮影装置との一体型が主流を占めております。パノラマエックス線撮影はもともと歯や歯列を観察するために開発されましたが、現在では骨粗しょう症や動脈硬化のスクリーニング検査に対する有用性が注目され、生活習慣病予防の一角をなすものと期待されています。放射線診断学講座ではこういう特徴を持ったパノラマ装置と一体化した歯科用コーンビームCTの有用性を拡大させることを最終目的として、まず物理的評価を手掛かりに研究しているところです。

総合病院などに設置されている(本学付属病院放射線科にも設置されています)CTと歯科用コーンビームCTとの違いを図に示します。

全身用(医科用)CT

歯科用コーンビームCT

 

これまでのCT(医科用CT)と歯科用コーンビームCTの違い

(歯科放射線学第5版、医歯薬出版、2013、152ページ、143ページより引用) 歯科用コーンビームCTはこれまでのCTと比較して照射野が狭いため、より細かい部位の表示や被曝量の低減が可能になります。放射線診断学講座ではこのような歯科用コーンビームCTの特性を生かすべく研究を続けております。


今後の研究予定

有用性の高いエックス線検査と呼ばれるためには、より少ない被曝量でより多くの情報が得られることが必要ではないかと放射線診断学講座では考えています。これを少しでも実現できるように努力していきます。またお子様、ハンディキャップの方ならびに有病者の方を対象とした歯科治療のニーズに対応すべく、負担の少ないエックス線検査法開発についても少しずつ進めていく所存です。


講座紹介

放射線診断学講座 歯科放射線学 


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