
お知らせ

2025.12.03
11月29日・30日に秋田市で開催された第78回東北地区歯科医学会において、奥羽大学歯学部・歯科補綴学講座高齢者歯科学分野の今井彩乃助教が、地域の高齢者医療の質向上に直結する重要な研究成果を発表しました。
演題は「福島県の介護施設における口腔内状況調査:第3報 多施設調査報告」。本研究は、福島県歯科医師会が福島県から委託を受けて実施する大規模調査に、本学が学術協力機関として参画して進めているものです。今回の報告では、県内の特別養護老人ホーム8施設に入居する387名の口腔内の状態と全身状態との関連を精密に解析し、学会参加者からも高い評価と強い関心を集めました。
口腔の健康は高齢者の栄養状態や全身疾患と密接に関係しており、地域包括ケアの中核テーマの一つです。本学の研究チームが現場のデータを科学的に明らかにすることは、福島県における高齢者医療の質の向上に直結するだけでなく、全国的な政策立案にも資する貢献となります。
なお、この調査は本年度も継続され、福島県内7地域すべてを網羅するスケールの大きな研究として発展します。奥羽大学歯学部は、地域社会と連携した実践的研究を通じて、口腔から全身の健康を支える学術的基盤づくりに今後も取り組んでまいります。