お知らせ
2025.07.25
7月23日(水)、奥羽大学薬学部の熊本隆之准教授が、福島県警察本部の要請を受け、 会津大学において新入生全員を対象とした「薬物乱用防止教室」で講演を行いました。 講演では、違法薬物に関する基礎知識の再確認を踏まえ、近年特に10代・20代の若年層において乱用が深刻化している大麻に焦点を当て、薬学的視点からその危険性を多角的に解説しました。神経系への毒性、依存性形成の分子メカニズム、さらにはヒトの健康への 影響に関する国内外のメタ解析研究の成果を紹介し、薬物乱用がもたらす不可逆的な影響を科学的根拠に基づいて明示しました。また、講演では薬物への誘いを受けた際の対処法や、誘惑を断ち切るための具体的な方法についても紹介されました。
会津大学は国際色豊かな学生構成を有することから、熊本准教授は日本と諸外国における法制度や社会的認識の相違点を示し、渡航時の注意事項にも言及しました。あわせて、近年社会問題化しているオーバードーズ(薬物の過剰摂取)、カフェインの過量摂取、過度のアルコール摂取など、合法薬物におけるリスクについても平易かつ正確に解説がなされました。
講演の締めくくりには、奥羽大学薬学部6年の佐藤あすかさんが登壇し、薬学生の立場から薬物乱用の危険性と防止の重要性を訴えるスピーチを行いました。「薬物は、未来ある学生生活を一瞬で崩壊させてしまう」との真摯な言葉が、参加者の心に強く響きました。