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第20回国際動物繁殖学会のシンポジウムで薬学部の櫻井敏博教授が講演を行いました

2026.06.30

 6月22日(月)から26日(金)まで北海道帯広市で開催された第20回国際動物繁殖学会(20th International Congress on Animal Reproduction, ICAR2026)のシンポジウムにおいて、薬学部の櫻井敏博教授が、「Update on endogenous retroviruses in cattle placenta: Endogenous Retroviruses as Structural and Regulatory Modules in Cattle Placentation」と題して講演を行いました。                                                         

 講演では、かつて感染したレトロウイルスの遺伝情報が宿主ゲノムに取り込まれ、世代を超えて受け継がれている内在性レトロウイルス(endogenous retroviruses: ERVs)について、ウシ胎盤における役割の可能性を紹介しました。 櫻井教授は、ウシ胎盤において、ERV由来のenv遺伝子が栄養膜細胞の融合や母体-胎児境界の形成に関与する可能性、LTR配列が妊娠関連遺伝子の発現制御に利用される可能性、さらにDNAメチル化やクロマチン状態などのエピジェネティック制御が、これらの配列を「いつ、どの細胞で使うか」を調整している可能性について解説しました。 また、ウシゲノムに存在するERV/LTR配列の分布解析や、反芻類における胎盤進化との関連についても紹介し、ウイルス由来配列が栄養膜細胞の融合、妊娠関連遺伝子の制御、胎盤の系統特異的な特徴の形成に関わってきた可能性を示しました。

 講演後には、ERV由来遺伝子の機能検証、妊娠維持機構、ならびに家畜繁殖技術への応用可能性について活発な質疑応答が行われました。国内外の動物繁殖学・胎盤生物学の研究者との意見交換を通じて、ウシ胎盤研究における新たな研究課題と今後の展望を共有する有意義な機会となりました。

 



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